PASONAが淡路島へ
人材派遣大手のパソナグループが、東京都内で本社機能を担う人事や経営企画など社員1800人のうち、3分の2にあたる約1200人を2024年5月までに東京から兵庫県淡路島に本移転すると発表しました。
なぜ、淡路島に移転なのか?
パソナグループ代表の南部靖之氏は兵庫県出身であり、淡路島では2017年から漫画をテーマにした体験型テーマパーク「ニジゲンノモリ」、2018年からはインバウンド向けにハローキティをテーマにした創作オリエンタルレストラン「HELLO KITTY SMILE」、またリゾート気分が味わえるレストラン「CRAFT CIRCUS」などを運営しています。
「ニジゲンノモリ」
「HELLO KITTY SMILE」
大阪・神戸からの距離は?
大阪から1時間半弱、神戸からは車で45分ほどで淡路島に行くことが出来ます。
コロナウイルスに関係?
きっかけは、やはりコロナに対するリスクヘッジ。リスクをヘッジして分散させたいので、まず地方を選びました。本社機能を分けることにより、災害時などのリスクを分散させることが一番の狙いですが、新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務によるリモートワークを導入し、どこでも仕事ができることがある程度実証できたことが大きかった。
(パソナグループ 南部靖之代表)
移転はリストラ? 狙いはオフィスコスト削減?
本部社員を地代家賃の安い地方へ動かし、残す東京の床面積も減らしてオフィス賃料の総コストを下げる狙いもあるのでは?と言われています。地方分散オフィスの在り方として意欲的な取り組みであり、パソナほどの規模があればこそ実現できるものです。
ただ、35年ローンを組んで東京に家を買った管理職は複雑な心境です。
パソナ社員が本部移動に反対するとして、雇用契約が『本社勤務とする』となっていれば、地方転勤に雇用契約上の抗弁権を発揮できますが、今回は本社機能そのものの移転なので、それも難しいと言われています。
パソナは「淡路島への移転を希望しない社員の意思は尊重する」としています。
リストラではない!ということですね。
日本一賃料が高い東京丸の内のオフィスを縮小することで莫大な額の経費削減が可能になります。移転する1200人分が使用している床面積が解ればコスト削減額を推測できますが、現時点では不明です。
南部代表は、「上場企業の先陣を切って本社機能を地方に移転する。淡路島では賃料などが首都圏に比べて5分の1程度と安く、節減できた経費は社員に還元できる。」と語りました。
島流しでは?と言われている方もいますが、淡路島は、関西人からも人気のあるスポットです。
淡路島の魅力
大阪・神戸からも近く、数多くの温泉が湧き出ています。なかでも、南あわじ温泉郷と洲本温泉の2つが特に有名です。
南あわじ温泉郷
南あわじ温泉郷には6つの源泉があります。
- うずしお温泉 アトピーに効くと評判です。
- 南淡温泉 塩分が皮膚に付着して汗の蒸発を防ぐので保湿効果あり。
- 南あわじ温泉 ミネラル分と硫黄分で高い保温保湿効果・美白効果も。
- 潮崎温泉 炭酸水素、イオンの含有が多くお肌がツルツルになる。
- 三原温泉 石けんが良くきき、お湯はやわらかい。
- サンライズ温泉 フッ素、イオンを含み、保温性が高く体の芯まで温まる
洲本温泉の特徴
別名「 単純弱放射能泉」と呼ばれ、近年「ホルミシス効果」で脚光を浴びています。ホルミシス効果とは、ラドンが含まれる浴室の湯気や空気を吸うことで、肺から血液を経由して全身の細胞に行き渡り体の抗酸化作用を高めるというもの。大量の放射能は体に悪影響を及ぼしますが、ラドン泉程度の極微量の放射能の場合は、逆に細胞に刺激を与え、それが合図となり免疫力や抗酸化機能など身体の防衛機能を高める作用があるということが近年わかってきました。
食では、特産の甘い玉ねぎ・淡路ビーフ・ウニ・鯛などの海産物も有名で、 2019年6月に行われたG20大阪サミットに合わせて20ヵ国の料理人が腕を競う「ワールドシェフ王サミット」が開かれました。
まとめ
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で、自宅からのネットを介したリモートワークを多くの人々が体験しました。感染拡大を機に働き方やオフィス機能の見直しが広がっており、情報収集や人材確保など地方が不利とされてきた点も、WEB会議などの、普及でかなり緩和されてきました。
東京に家を購入した方や、配偶者の仕事、子供の学校などの関係で移動したくない方もいらっしゃると思うので、転職を考えたりする方も多いと思います。
淡路島もとても良い所ですが大阪、神戸にも近いので不便ではないと思います。
自然が好きな方には良いのではないでしょうか。